『BLACK TORCH(ブラックトーチ)』2話「The Choice Is Yours」は、我妻弐郎が「失踪者として処理される」という宣告から、3話冒頭で“保護対象”へと立場を転じるまでの分岐点を描く回だ。
2話単体で明かされる情報はまだ限られているため、この記事では2話から3話にかけての流れを一続きで解説する。
『ブラックトーチ』2話「The Choice Is Yours」で何が起きたのか
結論として、2話は「処理されるか、保護されるか」という弐郎の運命の分かれ道そのものを描いた回である。
公式が公開した2話のあらすじでは、病室で目覚めた弐郎が『公儀隠密局』の監視対象になっていたこと、そして羅睺と同化した責任を問われ「失踪者として処理される」と告げられる場面までが示されている。
正直に言うと、この公式あらすじの文面自体は1話ラストの状況説明とほぼ重なっており、2話の中身そのものを細かく特定できる一次情報は現時点で限られている。
ただし、3話の冒頭では弐郎がすでに“保護対象”という扱いに切り替わっており、鬼子母神一華の護衛のもとで隠密局へ向かう場面から始まる。
つまり「処理されるか、保護されるか」という二択のうち、後者が選ばれた結果を私たちは3話冒頭で確認できるわけで、2話はその分岐点を描いたパートだったと考えるのが筋が通っている。
サブタイトルの「The Choice Is Yours(選択は君次第)」という言葉も、この分岐そのものを指していると読むのが自然だろう。
『ブラックトーチ』2話の前提――1話までに何があったか
前提を整理すると、弐郎はもともと動物と話せる能力を持つ、忍者の末裔の高校生だ。
祖父・寿正から体術を厳しく仕込まれて育った青年でもある。
ある日、森の中でカラスに導かれるようにして、傷ついて倒れている黒猫を見つけ、助けようとする。
この黒猫の正体こそ、永い眠りから目覚めた物ノ怪・羅睺だった。
羅睺を狙う別の物ノ怪との戦いに巻き込まれた弐郎は瀕死の重傷を負うが、羅睺が自らを弐郎と同化させることで、その命をつなぎとめる。
この“同化”という行為こそが、弐郎を『公儀隠密局』という国家の秘密組織に目をつけられる原因となった。
隠密局は、封印されていた物ノ怪を監視・排除することを役目とする組織で、羅睺と一体化してしまった弐郎を、単なる被害者ではなく“管理すべき対象”として扱う立場にある。
原作コミックが描く『ブラックトーチ』「選択」の原点
ここで一つ、これまであまり語られてこなかった視点を補っておきたい。
原作コミック(タカキツヨシ氏、集英社『ジャンプSQ.』連載)の1巻には、アニメ2話に相当する局面で、祖父・寿正が重要な役割を果たす場面が描かれている。
すでに“失踪者”として処理されることが決まっていた弐郎に対し、寿正が広場で彼を殴り飛ばすというくだりだ。
実は寿正自身もかつて隠密局に所属していた人物で、組織の過酷さを知っているからこそ、孫をその世界に行かせたくなかった――というのが、この行動の理由として描かれている。
厳しく突き放すような振る舞いの裏に、祖父としての深い愛情があったことが明かされるシーンであり、弐郎はこのやり取りを経て、羅睺とともに生きる覚悟を自らの意志で固めていく。
その後、弐郎は『公儀隠密局』特務二課の課長・司場涼介のもとに身を置くこととなり、課長補佐の宇佐美花、既存メンバーの鬼子母神一華、新人の桐原零司とともに、新組織「黒い灯火(ブラックトーチ)」の一員として動き出す。
※この寿正とのやり取りは原作コミック1巻に基づく情報であり、アニメ版がこの場面をどこまで忠実に踏襲しているかは、2026年8月時点で筆者が確認できる公式情報からは断定できない。あくまで原作を知る立場からの推測として読んでほしい。
それでも、“処理されるか保護されるか”という選択の背後に、祖父という第三者の存在が絡んでいる可能性は十分に考えられる。
これは今回、多くの解説記事では触れられていない角度の情報として、あえて加えておきたい。
『ブラックトーチ』アニメ版ならではの改変ポイント
アニメ版には、原作と見比べるといくつか独自のアレンジが加えられている。
例えば、弐郎が運び込まれる隠密局管理下の病院の名称は、原作コミックでは「十州中央病院」と表記されているのに対し、アニメ版では「福越病院」に変更されている。
これは筆者が原作コミックとアニメ本編の該当シーンを見比べて確認した相違点であり、大きな設定変更というより、映像化にあたっての名称アレンジと見るのが妥当だろう。
また、気絶した弐郎の移送をためらう局員たちをよそに、一華が弐郎の両足を無造作につかんで引きずっていくという、原作にはなかったコミカルな描写がアニメオリジナルとして追加されているという情報もある。
こちらは視聴者の感想をもとにした情報であり、筆者自身が一次資料で逐一確認できたわけではない点は留保しておきたい。
それでも、シリアスな組織劇の中にこうした軽妙な演出を差し込んでくるバランス感覚は、アニメスタッフが原作の空気を尊重しつつ、映像作品としての“間”を丁寧に作り込んでいる証だと感じる。
3話への布石――一華による護衛と護送トラック襲撃
2話の位置づけを考えるうえで欠かせないのが、3話冒頭の展開だ。
保護対象となった弐郎は、鬼子母神一華の護衛のもと、隠密局へ向かうことになる。
その道中、物ノ怪を嫌う一華と、羅睺と同化した弐郎・羅睺との間には、一触即発の空気が流れる。
そしてその最中に、護送用のトラックが何者かに襲撃されるという新たな事件が発生する。
つまり2話「The Choice Is Yours」は、1話ラストの「失踪者として処理される」という宣告と、3話の「一華に保護され隠密局へ護送される」という状況とを橋渡しする、まさに分岐点の回だったということになる。
この2話の中で、弐郎自身の行動か、あるいは寿正や司場涼介といった周囲の人物の働きかけによって「保護」というルートが選び取られたと考えられる。
なお4話以降では、黒い灯火の新メンバー・桐原零司との顔合わせを兼ねた小競り合いや、5話での咬牙という物ノ怪との戦闘、6話での妖術対抗訓練へと、物語はテンポよく進んでいく。
『ブラックトーチ』2話・3話への反応・評価のポイント
配信サービスごとの視聴ランキングや再生数は日々変動するデータのため、本記事執筆時点での断定的な数値の記載は控えたい。
参考までに、映画・アニメレビューサイトFilmarksでは、本作全体に対して数百件規模のレビューが寄せられており、平均評価は星3点台前半という結果になっている(掲載時点の確認による。最新の点数は同サイトで確認してほしい)。
レビューの傾向を見ると、「王道のバトル作品として手堅い」という肯定的な声と、「先の展開が読めてしまう」という辛口の声の両方が見られ、評価が大きく割れているというよりは、堅実な中堅作品として受け止められている印象だ。
一方で、動物と会話できるという弐郎の能力や、猫の姿をした相棒・羅睺とのやり取りに対しては、キャラクターとしての魅力を評価する声が目立つ。
シリアスな組織劇と、弐郎の人間味あふれる一面が同居している点は、視聴者の記憶に残りやすいポイントになっていると言えそうだ。
考察――記者として『ブラックトーチ』2話をどう見るか
ここからは筆者としての見立てになるが、『ブラックトーチ』2話「The Choice Is Yours」は、単なる“つなぎ回”ではなく、この作品全体のテーマを提示する重要な回だったのではないかと考えている。
「処分か保護か」というテーマ構造
「物ノ怪と同化してしまった少年が、消される側になるか、保護される側になるか」という選択構造は、この作品が“異物と共存すること”そのものをテーマに据えていることを強く示唆している。
隠密局という組織が突きつける「処分か、保護か」という二択は、次のように整理できる。
- 処分ルート:羅睺と同化した責任を問われ、弐郎自身も“失踪者”として社会から消される
- 保護ルート:監視対象としてではあるが、隠密局の管理下で羅睺とともに生きる道を許される
原作コミックにおいて、この選択の背後に祖父・寿正という「かつて組織の内側にいた人物」の存在があったことを踏まえると、個人的には、この2話が単に弐郎個人の運命を描くだけでなく、「組織が異質な存在をどう扱うか」という、より大きな問いを内包しているように感じられる。
似たように「異能を得たことで組織の監視下に置かれる」という構造を持つ作品は少なくないが、多くの場合は主人公が能動的に組織に加わる決断を下す形で描かれる。
一方『ブラックトーチ』では、弐郎自身が能動的に「選ぶ」というより、周囲の力関係の中で保護ルートへと「選ばされていく」過程が丁寧に描かれているように見える点が特徴的だと、筆者としては感じている。
これは思春期特有の“流されながらも自分の立ち位置をつかんでいく”成長物語としても読める構造だ。
4話以降への接続という視点
さらに言えば、4話で描かれる桐原零司との小競り合いは、単なる新キャラクターの顔見せではなく、「弐郎が隠密局の戦力としてどれほど有用か」を上層部に示すための、いわば“2話で選ばれた保護ルートの正当性を証明する試験”という位置づけで見ると腑に落ちる部分が多い。
つまり2話で提示された「選択」というテーマは、4話の決闘、5話の咬牙戦、6話の妖術対抗訓練へと続く一連のエピソードの土台になっていると、筆者としては評価したい。
弐郎というキャラクターは、忍者の末裔という出自、動物と話せるという異能、そして物ノ怪との同化と、生まれながらに“人ならざるもの”と地続きの場所に立っている。
だからこそ彼が下す(あるいは下される)選択の一つひとつが、単なるバトル漫画的な展開以上の重みを持って響いてくるのだと思う。
まとめ
『ブラックトーチ』2話「The Choice Is Yours」は、1話で突きつけられた「失踪者として処理される」という宣告から、3話冒頭の「一華に保護され隠密局へ護送される」という状況への橋渡しを担う回だった。
公式あらすじだけでは2話単体の細部までは確定しきれないものの、原作コミックにおける祖父・寿正とのやり取りや、アニメ版独自の改変ポイントを踏まえると、この回が単なる説明回ではなく、作品全体のテーマを提示する分岐点であったことが見えてくる。
シリアスな組織劇と弐郎の人間味あふれる一面が同居するバランスの良さが、シリーズを通して視聴者を惹きつけている要因の一つだろう。
よくある質問
『ブラックトーチ』2話「The Choice Is Yours」はどんな内容?
公式あらすじでは、病室で目覚めた弐郎が隠密局の監視対象となり「失踪者として処理される」と告げられる場面までが示されている。3話冒頭で弐郎が保護対象として扱われていることから、2話はこの分岐が決まった回だと考えられる。
『ブラックトーチ』はどこで視聴できる?
TOKYO MXをはじめとする複数の放送局のほか、ABEMAやニコニコチャンネルなど複数の配信サービスで視聴可能。配信状況や無料期間はサービスごとに異なるため、最新情報は各公式サイトで確認してほしい。
原作漫画とアニメで違う部分はある?
病院の名称が原作の「十州中央病院」からアニメでは「福越病院」に変更されているなど、細部にオリジナルの改変が加えられている。大筋の設定や人物関係は原作を踏襲しているが、演出面での違いを見比べるのも本作の楽しみ方の一つだ。


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