『薬屋のひとりごと 第2期』は何巻からどこまでアニメ化？原作小説・漫画との対応表

謎と陰謀が渦巻く後宮で、毒見役の少女が医術と推理で事件を解決する――そんな唯一無二の魅力を放つ『薬屋のひとりごと』。2025年に放送されたアニメ第2期も高評価を集めました。
しかし、多くの視聴者が気になるのは「原作のどこまでアニメ化されたの？」という点。本記事では、アニメ第2期のカバー範囲を明らかにし、原作小説・漫画との対応関係をわかりやすく解説します。

第1期と第2期のアニメ化範囲の違い

まずは、アニメ第1期と第2期がそれぞれ原作のどの範囲を描いているのかを整理しましょう。

• アニメ第1期：原作小説 第1巻～第2巻、漫画（ビッグガンガン版）第1巻～第8巻途中
• アニメ第2期：原作小説 第3巻～第5巻、漫画 第8巻後半～第11巻程度

第1期では猫猫（マオマオ）の後宮入りから、壬氏との関係が芽生える初期のエピソードを中心に構成。
対して第2期では、より重層的な人間関係や後宮の裏事情が深堀され、玉葉妃の出産や壬氏の過去など、大きな展開が続きます。
これにより、作品全体の世界観もぐっと広がった印象を受けた方も多いのではないでしょうか。

『薬屋のひとりごと 第2期』は原作小説の何巻からどこまで？

アニメ第2期は、原作小説の第3巻～第5巻の内容をもとにしています。全24話という尺を生かして、原作を丁寧にアニメ化しているのが特徴です。

とくに印象的なのは、玉葉妃の懐妊と出産、壬氏の秘密、そして猫猫と壬氏の関係の進展――これらの大きな転機がいくつも描かれる点。
ミステリー要素はもちろん、後宮という閉ざされた世界の中で生きる人々の人間模様や心理描写がより濃密になっています。

巻ごとのアニメ対応エピソードは以下の通りです。

このように、アニメ第2期では原作の核心に迫る重要な要素が多く描かれており、「続きを知りたい」という方には第6巻以降の原作を手に取ることがオススメです。

『薬屋のひとりごと 第2期』と漫画版の対応関係

『薬屋のひとりごと』には現在、2種類の漫画版が存在しています。

• 月刊ビッグガンガン版（作画：ねこクラゲ） ― よりドラマティックでアニメに近い構成
• サンデーGX版（作画：倉田三ノ路） ― 原作に忠実な地味ながらも堅実な描写

アニメは基本的に小説版を原作としていますが、演出面ではビッグガンガン版の雰囲気に近いとされています。そのため、アニメとの対応を考える場合、ビッグガンガン版を軸に見るのがわかりやすいでしょう。

アニメ第2期と漫画（ビッグガンガン版）の対応関係は以下のようになります。

このように、アニメ第2期の内容を漫画で読み返したい場合は、ビッグガンガン版の第8巻後半から第11巻あたりが目安になります。
なお、サンデーGX版は進行がゆっくりなため、まだ第2期の内容には追いついていないことが多い点にご注意ください。

アニメと原作小説・漫画の内容の違いは？

アニメ『薬屋のひとりごと』第2期は、原作の要点を忠実に再現しつつも、視聴者にとってわかりやすくテンポ良くまとめられているのが特徴です。しかし、細かな違いは随所に見られます。

① 心情描写の密度

原作小説では猫猫の内面独白や心理描写が非常に緻密に描かれています。
たとえば、壬氏に対する微妙な感情の揺らぎや、自身の立場に対する冷静な分析など、小説だからこそ可能な“心の声”が豊富です。
一方アニメでは、表情や演技、BGMでその感情を間接的に伝える工夫がされており、静かな余韻を残す演出が際立ちます。

② セリフの変更や簡略化

アニメ化に伴い、一部の台詞やエピソードが簡略化または変更されています。
例えば、猫猫が薬草の知識を披露する場面では、小説よりもテンポ重視の表現となっており、推理シーンの説明も視覚的に補完されています。
これにより、情報量が多い原作の知識系エピソードでも視聴者に伝わりやすくなっているのです。

③ 一部エピソードの省略・統合

放送時間の制約上、原作の中には未収録となった短編エピソードもあります。
また、複数の出来事が1話にまとめられることで、物語の流れがよりスムーズに整理されている点も特徴です。

全体としては「原作の空気感を壊さずに、映像作品として再構成されている」という評価が多く、原作ファンとアニメファンの両方に配慮したつくりと言えるでしょう。

第2期の続きは原作小説・漫画の何巻から？

「アニメの続きが気になる！」という方に向けて、どこから原作に進めばよいのかを明確にご案内します。

原作小説で続きを読むなら？

アニメ第2期は原作小説の第5巻の終盤までを描いています。
そのため、続きが気になる方は第6巻から読むとスムーズに物語に入り込めます。

第6巻では、後宮の枠を超えた政治的陰謀や、猫猫の過去に迫るエピソードが登場。物語のスケールがさらに大きくなっていきます。

漫画で続きを読むなら？

漫画版（ビッグガンガン連載）は、アニメ第2期の終盤にあたる内容が第11巻あたりに対応しています。
そのため、続きが気になる方は第12巻以降を読むことで、アニメでは描かれていない展開を追うことができます。

なお、漫画は原作小説よりも進行がやや遅めなので、「いち早く続きが知りたい」という方には小説版をおすすめします。

アニメで惹かれたキャラクターの心の奥行きや、伏線の回収をより深く味わいたいなら、小説を。ビジュアルでストーリーを追いたいなら漫画を――それぞれのスタイルで『薬屋のひとりごと』の世界を楽しんでください。

まとめ：『薬屋のひとりごと』をもっと深く楽しむために

アニメ第2期を観終わった今だからこそ感じる、“もっと知りたい”という気持ち。
『薬屋のひとりごと』は、事件を解決する痛快さと、人間関係の機微を描く繊細さが同居した、唯一無二の物語です。

アニメは原作小説第5巻までを描いており、その続きが気になる方は第6巻以降を、漫画で追いたい方はビッグガンガン版第12巻以降を手に取ってみてください。
また、小説ではアニメでは描ききれない内面描写や伏線の奥深さに触れられ、作品世界がより立体的に感じられるはずです。

壬氏の抱える秘密、猫猫の過去、そして後宮に渦巻くさらなる陰謀――。
それらを知ることで、『薬屋のひとりごと』という物語の奥行きは、あなたの心の中でもっと広がっていくでしょう。

ぜひ、この物語の続きを、自分自身のペースで味わってみてください。
感情と理知の交差点で生まれるこの作品の魅力は、アニメだけでは終わりません。