結論からお伝えします。TVアニメ『鬼の花嫁』の制作を担当しているのは、東京都町田市に本社を置く「Colored Pencil Animation Japan(カラードペンシルアニメーションジャパン、略称CPAJ)」です。
中国のアニメスタジオ「彩色鉛筆動画」の日本法人で、2026年7月4日からの放送・配信クレジットにもきちんと明記されています。
「聞いたことないスタジオかも……」という方のために、CPAJがどんな会社で、なぜこの人気原作を任されたのかを、最新の放送情報も交えながら掘り下げていきます。
「鬼の花嫁」の制作会社はどこ?結論から解説
繰り返しになりますが、制作はColored Pencil Animation Japan(CPAJ)です。
2026年7月4日(土)24:30からTOKYO MX・BS11ほか全国12局で放送が始まった本作のクレジットには、はっきりと「制作:Colored Pencil Animation Japan」と記載されています。
監督は大宮一仁さん、シリーズ構成は鎌倉由実さん、メインキャラクターデザインは田中日香里さん、キャラクターデザインは重國浩子さんが担当。
音楽は横山克さんが手がけており、原作の持つ切なさと胸キュンを両立させる劇伴になっています。
「大手スタジオじゃないの?」と気になった方のために、次の見出しからCPAJという会社そのものを詳しく見ていきましょう。
CPAJとは何者か?設立の経緯を整理する
CPAJは、中国のアニメ制作会社「彩色鉛筆動画(彩色鉛筆動漫)」の日本法人として、2018年6月に設立された会社です。
本社は東京都町田市にあり、事業内容はアニメーション制作そのものです。
設立にあたっては、日本の総合広告代理店「日宣」が翻訳・通訳業務や法人設立の手続き、日本国内のアライアンス先の紹介、人材採用のコンサルティングなどを支援したと発表されています。
つまりCPAJは、いきなり単独で日本進出したのではなく、日本の企業のサポートを受けながら地盤を固めていったスタジオだということです。
拠点をあえて新宿・中野・練馬といったアニメスタジオが密集するエリアから離れた町田に構えたのも特徴で、公式サイトでも「中国のスケールと日本のクリエイティビティ、互いの武器を最大限に活かし、唯一無二の作品を生み出す」ことを企業ミッションとして掲げています。
この“中国のスケール×日本のクリエイティビティ”という発想は、個人的にはとても納得感があります。
資本規模やスケジュール管理を海外の資本力で支えつつ、演出や作画の細やかさは日本のクリエイターに委ねる。この役割分担があるからこそ、腰を据えた制作体制を築けているのだと考えられます。
なぜ中国発のスタジオが日本アニメを制作しているのか
『鬼の花嫁』を観て「作画の質感がどこか独特」と感じた方もいるかもしれません。それには、CPAJの成り立ちが関係しています。
CPAJの母体である彩色鉛筆動画は、2014年に中国・重慶で設立されたアニメ制作会社です。
中国のWEBアニメを黎明期から牽引し、大人向けのハイエンドな作品も手がけてきた実績を持つスタジオで、テンセントグループに属する「閲文集団」からの出資を受けています。
この彩色鉛筆動画が「日本のアニメーターの獲得」と「日本のアニメスタジオとの連携強化」を目的に、2018年に日本法人として立ち上げたのがCPAJというわけです。
背景には、中国国内でアニメ市場が急成長する一方、演出や作画のノウハウにおいて日本のクリエイティブ力にまだ大きな価値があるという判断があったと見られます。
いわば「中国のスケール(資本・市場規模)」と「日本のクリエイティビティ(演出・作画技術)」を掛け合わせる狙いで生まれたスタジオが、CPAJだと理解しておくとイメージしやすいはずです。
CPAJのこれまでの実績・強みを分析する
CPAJは『鬼の花嫁』が初仕事というわけではありません。
これまでにも複数の作品でクレジットされており、代表的なところでは以下のような作品があります。
- 『Obey Me! The Anime』
- 『Obey Me! The Anime Season 2』
- WEBシリーズ『その年、そのウサギ、その出来事』(原題:那年那兔那些事儿)
こうした実績を見ると、CPAJは日本の乙女ゲーム原作系の恋愛・ファンタジー作品と、中国発コンテンツの両方に携わってきたスタジオだと分かります。
ここで注目したいのは、日中合作という制作形態そのものが、近年のアニメ業界では珍しくなくなってきているという点です。
海外配信プラットフォーム向け作品でも、作画や仕上げ工程の一部を海外スタジオが担うケースは増えており、CPAJのような「日本のクリエイティブディレクションと海外の制作リソースを掛け合わせる」体制は、その中でも比較的早い段階から動いてきた事例だと筆者は捉えています。
『Obey Me!』シリーズは、キャラクターの表情の機微や関係性の距離感を丁寧に描くことが求められる乙女ゲーム原作でした。
『鬼の花嫁』もまた、鬼龍院玲夜と東雲柚子の間に流れる緊張感や、じわじわと距離が縮まっていく表情芝居が視聴者の心をつかむ作品です。
つまりCPAJにとって『鬼の花嫁』は、まったくの未経験ジャンルへの挑戦ではなく、これまで積み上げてきた「感情の機微を描く演出力」を活かせる案件だったのではないか、というのが筆者の見立てです。
派手なアクション作画で名を売るタイプのスタジオではなく、じっくりとした感情表現を得意とする布陣だからこそ、この原作を託されたと考えると、キャスティングにも納得がいきます。
アニメ制作陣・スタッフとキャストを詳しく紹介
制作会社であるCPAJの体制に加えて、『鬼の花嫁』を支えるスタッフ陣も見ておきましょう。
- 原作:クレハ(スターツ出版文庫)
- 漫画:富樫じゅん(スターツ出版「noicomi」連載)
- 原作装画:白谷ゆう
- 監督:大宮一仁
- シリーズ構成:鎌倉由実
- メインキャラクターデザイン:田中日香里
- キャラクターデザイン:重國浩子
- 美術監督・美術設定:MAI MAI
- 色彩設計:柴田亜紀子
- 撮影監督:石塚知義
- 編集:伊藤潤一
- 音楽:横山克
- 音響監督:若林和弘
- 音響制作:楽音舎

キャストは主人公・東雲柚子役に早見沙織さん、鬼龍院玲夜役に梅原裕一郎さんという実力派が起用されています。
さらに東雲花梨役の石見舞菜香さん、狐月瑶太役の逢坂良太さん、透子役の千本木彩花さん、猫田東吉役の花江夏樹さんも参加。
放送が進むにつれて、荒鬼高道役の坂泰斗さん、鬼山桜河役の島﨑信長さん、鬼山桜子役の遠藤綾さんなど、あやかしサイドのキャラクターも続々と解禁されています。
原作ファンにとってもうれしい、豪華かつ丁寧なキャスティングがそろっていると言えるでしょう。
この座組を見ると、「アニメーション制作の実働はCPAJ、原作の世界観づくりや広報・音楽まわりの司令塔は各社が分担」という役割分担が透けて見えます。
大手スタジオの看板がなくても、こうした座組次第でクオリティの高い映像が作れる時代になった、というのが個人的な印象です。
実写映画版との違いは?制作会社を比較
検索している方が混同しやすいポイントを、ここで簡潔に整理しておきます。
『鬼の花嫁』は2026年3月27日に実写映画としても公開されていますが、映像化の主体はアニメ版とまったく別の会社です。
| 項目 | アニメ版 | 実写映画版 |
|---|---|---|
| 制作会社 | Colored Pencil Animation Japan(CPAJ) | ダーウィン |
| 配給 | ― | 松竹 |
| 監督 | 大宮一仁 | 池田千尋 |
| 公開・放送日 | 2026年7月4日〜 | 2026年3月27日 |
| 主なキャスト | 早見沙織、梅原裕一郎ほか | 永瀬廉、吉川愛ほか |
| 上映時間・話数 | 順次放送中 | 122分 |
実写映画版は「九龍ジェネリックロマンス」の池田千尋監督がメガホンを取り、King & Prince・永瀬廉さんと吉川愛さんのW主演で、狐月瑶太役を伊藤健太郎さん、東雲花梨役を片岡凜さんが演じました。
配給は松竹、制作プロダクションはダーウィンで、公開当時は「シリーズ累計発行部数650万部突破」というキャッチコピーが打ち出されていました。
同じ年に映画とアニメが公開されたこともあり、SNS上でも「制作会社どっちだっけ?」と混同する声が見られましたが、検索する際はこの違いを押さえておくと情報が整理しやすくなります。

原作の人気ぶりと発行部数の推移をチェック
『鬼の花嫁』は、2020年10月からスターツ出版文庫で刊行が始まった、クレハさん著のライト文芸作品です。
2021年からは電子雑誌「noicomi」にて富樫じゅんさんによるコミカライズもスタートし、「コミックシーモア年間ランキング」少女マンガ部門で2022年・2023年と2年連続1位を獲得しています。
さらに「みんなが選ぶ!!電子コミック大賞2023」では大賞を受賞するなど、数々のランキングを席巻してきました。
ここで面白いのが発行部数の推移で、2025年6月時点では電子版を含めて580万部でしたが、実写映画公開時(2026年3月)には650万部へ、そしてアニメ放送開始のタイミングでは750万部へと、右肩上がりで数字が伸びています。
映画とアニメというダブルのメディアミックスが、原作の売れ行きそのものを押し上げていったことが数字からも読み取れます。
なお最新の発行部数は今後も更新される可能性があるため、正確な数字は原作公式サイトや出版社の発表をご確認ください。
こうした人気の高さを踏まえると、アニメ化にあたって制作会社にCPAJが選ばれた背景にも、「安定してクオリティを出せる体制を組めるかどうか」という製作委員会側のシビアな判断があったと考えられます。
考察:この制作体制から見える今後のアニメ業界
ここからは筆者としての見解になりますが、CPAJのような日中共同体制のスタジオが人気原作のアニメ化を任されるケースは、今後さらに増えていくと個人的には見ています。
理由はシンプルで、アニメーターの人材不足は日本のアニメ業界全体の課題であり、海外資本と組みながら制作リソースを確保する動きは、もはや一部の特殊な事例ではなくなってきているからです。
CPAJのように早くから日本のアニメーターとの連携体制を築いてきたスタジオは、今後もクオリティの高い原作の受け皿として存在感を増していく土壌があると筆者は感じています。
CPAJがこれまで手がけてきた『Obey Me!』シリーズのような乙女ゲーム原作作品と、『鬼の花嫁』のようなあやかしファンタジー作品は、いずれも“胸キュン”や“感情の機微”を丁寧に描く必要があるジャンルです。
そう考えると、CPAJが単なる下請けとしてではなく、原作の温度感を汲み取れるスタジオとして製作委員会から信頼を得ていった経緯が見えてくるように思います。
また、あえて町田という落ち着いた立地を選んだという点も、派手さはないものの、長期的に安定したクオリティを出し続けるための地道な選択だったのではないでしょうか。
映画版とアニメ版で制作会社もキャストも異なるにもかかわらず、原作の「胸をえぐる救いの物語」という核が両方でしっかり守られている点は、原作ファンとしても素直に嬉しいポイントです。
今後『鬼の花嫁』が続編制作やさらなるメディアミックス展開を見せていく場合、CPAJがどこまでこの体制を維持し、演出のクオリティを積み上げていけるかは、一つの注目ポイントになりそうです。
まとめ
『鬼の花嫁』アニメの制作会社は、中国発のアニメスタジオ「彩色鉛筆動画」の日本法人であるColored Pencil Animation Japan(CPAJ)です。
2018年に町田で設立されたこの会社は、日本のアニメーター獲得と技術連携を目的に生まれ、『Obey Me!』シリーズなどの実績を積み重ねてきました。
監督の大宮一仁さん、音楽の横山克さんらのスタッフ陣のもと、原作の“胸をえぐる救いの物語”をアニメとして丁寧に映像化しています。
なお実写映画版の制作プロダクションはダーウィン(配給:松竹)であり、アニメ版とは別のプロジェクトである点も押さえておきたいポイントです。
原作の発行部数は580万部→650万部→750万部と右肩上がりで伸びており、その勢いのままアニメの放送も注目を集めています。
よくある質問
「鬼の花嫁」アニメの制作会社はどこですか?
Colored Pencil Animation Japan(CPAJ)です。東京都町田市に本社を置く、中国のアニメスタジオ「彩色鉛筆動画」の日本法人になります。
実写映画版とアニメ版は同じ会社が作っていますか?
いいえ、別会社です。実写映画(2026年3月27日公開)の制作プロダクションはダーウィンで、配給は松竹。アニメ版はCPAJが制作を担当しています。
「鬼の花嫁」アニメの監督・音楽・主題歌は?
監督は大宮一仁さん、音楽は横山克さんです。オープニングテーマはClariSの「ヒトコト」、エンディングテーマは山崎育三郎さんの「心星」が担当しています。



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